ラブラドールレトリバー Labrador Retriever
ラブラドールレトリバーは欧米では中型犬とされることも多いですが、日本では大型犬とされています。
体高はオス56~57cm、メス54~56cm、体重は30kg前後の個体が多いようです。
体長は体高より少し長く、短毛に覆われていて、頭部は横幅が広く垂れ耳、体は骨太で筋肉質です。
ラブラドールレトリバーは水猟犬なので、泳ぐことが好きな個体も多くいるようです。
ラブラドールレトリバーの性格
ラブラドールレトリバーは穏やかで、知性と順応力が高いです。場所や状況をよく見て判断できる知的レベルの高さがあります。
家族には愛情深く、他人や他犬、猫などの動物に対してもフレンドリーに接します。
また、やんちゃな一面も持ち合わせていて、時にひょうきんな行動を見せることがあります。
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ラブラドールレトリバーの歴史
ラブラドールレトリバーの祖先犬は、カナダのラブラドール半島出身ではなく、ニューファンドランド半島とされています。16世紀頃、この地域の入植者が連れていたセント・ジョンズレトリバーが祖先です。なお、ニューファンドランドという犬種は、同じ地域でこのセント・ジョンズレトリバーと大型のマスティフの交配がベースになって生まれた犬種で、ラブラドールレトリバー同様、泳ぎの上手な水猟犬として知られています。
また、祖先犬であったセント・ジョンズレトリバーは黒の毛色しかなく、チョコレートやイエローの毛色が生まれるようになったのはずっと後のことでした。
セント・ジョンズレトリバーがイギリスに持ち込まれたのは1820年頃とされています。カナダで漁師と共に働くセント・ジョンズレトリバーの姿を見たイギリスの貴族が、鴨などの水鳥猟の猟犬とすべく持ち帰ったとされています。
セント・ジョンズレトリバーはさらにイギリス国内で貴族の手により繁殖と選択交配が進められ、19世紀の末頃には現在のラブラドールレトリバーに近い形になったため、イギリス原産となりました。
イギリスでは1870年頃には通称でラブラドールレトリバーと呼ばれていましたが、1903年にはイギリスケネルクラブに登録され、正式な名称になりました。
ラブラドールレトリバーは実働能力が高く、聡明で穏やかな性格から、アメリカとイギリスを中心に人気が高まり、世界中に広がりました。アメリカでは長い間、登録頭数のベスト3に入っているほどで、世界で最も飼育頭数の多い純血種となりました。
また、盲導犬としラブラドールレトリバーを最初に使ったのはイギリスでした。現代では介助補助犬、麻薬探知犬、災害救助犬など、人間の近くでたくさんのラブラドールたちが能力を発揮して働いています。
ラブラドールレトリバーの飼い方
ラブラドールレトリバーは体力があり、活動的ですので、毎日朝晩1時間ずつくらいの散歩をしてあげましょう。
また、知的好奇心が盛んですので、レトリーブ(回収)能力を発揮できるような、ボール遊びやフライングディスクなども取り入れてあげるとよいでしょう。
アジリティなどのドッグスポーツでも優秀な成績を収めますが、体重があるため、ハードル競技などは注意が必要です。
好奇心の強さから、手が届く範囲のものを破壊してしまうことがあります。賢い犬ほどしつけは大切です。
食欲が旺盛で、体質的に太りやすいことに注意が必要です。
毛は短毛ながらダブルコートですので、下毛は抜けます。毎日ブラッシングをおこなってあげましょう。
ラブラドールレトリバーの毛色
ラブラドールレトリバーはブラック、イエロー、レバー、チョコレートで、イエローは明るいクリーム色から赤みの強いレッド・フォックスまで幅広く存在します。
胸には通称「メダル」と呼ばれる白い差し毛が入ることがありますが、これは祖先であるセント・ジョンズレトリバーにも見られたもので、ドッグショーなどでも認められています。
ラブラドールレトリバーの気を付けたい病気
スポーツドッグとする場合は、体重の負荷によって前十字じん帯断裂や股関節・肘関節を痛めることがあります。
フライングディスク競技などでは、無理をさせないようにしてあげたいものです。
食欲が旺盛なため、フードを一気に食べることで、胃捻転や腸捻転を起こすことがあります。
勢いよく食べないよう、ゆっくり食べられるフードボウルを使用するなど、工夫するのもおすすめです。
ラブラドールレトリバーの価格相場
グループサイト、『みんなのブリーダー』における、ラブラドールレトリバーの直近3ヶ月間の子犬ご成約時の平均価格は約25万円、最高価格は36万円、最低価格は14万円です。
※一般的に子犬の価格は犬種スタンダードに近いかどうか、血統、顔、毛色、体の大きさ、月齢などの要因で変動します。
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