フレンチブルドッグ French Bulldog
フレンチブルドッグは、大きな頭と耳を持っていて、しっぽは短く、四肢と胴体は筋肉質でがっちりとしています。
短毛で全身が覆われています。
体重は8~14kgが理想とされていますが、体高は体重とのバランスで規定されているようです。
手足、胴体ともに短く構成されていることが大切です。
フレンチブルドッグ独特の大きな立ち耳は「バット・イヤー(こうもり耳)」と呼ばれる形ですが、フレンチブルドッグが品種として固定されるまでの間、ブルドッグの特徴的な耳「ローズ・イヤー(耳先が巻いて耳朶が見える)も認められていました。しかしアメリカの繁殖家たちがこれに異議を唱え、フレンチブルドッグの耳はバット・イヤーが標準であるとして、固定されたといういきさつがあります。
フレンチブルドッグの性格
フレンチブルドッグは愛情深い性質があり、家族とともに過ごすことを好みます。また、ほかの人や犬に対しても平和的でフレンドリーです。
穏やかな子が多いですが、興奮しやすい一面ももっています。
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フレンチブルドッグの歴史
マスチフやブルドッグの祖先はローマ帝国時代のモロシア犬とされていますが、19世紀後半、イギリスで作られたイングリッシュ・ブルドッグがフランスに持ち込まれ、パリの繁殖家が交配を重ねた結果うまれたのがフレンチブルドッグであると広く言われています。
この説には異論もあります。ベースとなった犬はイングリッシュ・ブルドッグではなく、フランスやスペインなど欧州南部に古くから存在したマスチフ系の闘犬であるという説が、特にフランスでは支持されているようです。
いずれにしても、イギリス原産のブルドッグを異種交配して選抜し、現在のフレンチブルドッグを作出したのはフランスでのことです。闘犬の血統から生まれたブルドッグやマスティフに、平和な気質のパグや陽気な小型テリアを交配し、家庭犬に向いた穏やかな性格とユニークな姿を与え、愛すべき存在に作り上げたフランスの功績が大きいことには、異を唱える向きもないでしょう。
近年ではその落ち着いた性格と無駄吠えの少なさ、特に暑い時期の運動量が少なくて済むことや短毛で手入れがしやすいことから、都市部では世界的に人気が高まっています。
アメリカの犬種団体AKCの発表では、2003年の登録数ランキングが54位であったものが、2008年には26位、2013年には11位と、年を追うごとにオーナーが増えているようです。
フレンチブルドッグの飼い方
フレンチブルドッグは活発な犬種ですが、短頭種であることに加え、股関節に負担がかかりやすい犬種のため、散歩や運動のさせすぎには注意が必要です。
愛犬の体調を見ながら、適度な運動を心がけましょう。
毛が短いので毛が絡まりにくいものの、皮膚の健康を保つために、ブラッシングはなるべく毎日おこないましょう。
また、暑さ寒さに弱いので、室内の温度調整に気を付けましょう。
とくに、短頭種であることから熱中症などにもなりやすいため、夏の散歩は暑い日中は避け、涼しい時間帯に済ませるようにします。首元に保冷剤などを巻いて散歩させることも多いです。乗り物などを使っての移動は、ほかの犬種以上に注意しましょう。
顔のシワには汚れがたまりやすく、においや炎症のもとになりますので、丁寧にふき取ってあげましょう。
フレンチブルドッグは基本的に穏やかな性質であるものの、頑固な一面も持っています。
子犬のころからしつけをおこない、家族としっかりコミュニケーションを重ねるとよいでしょう。
フレンチブルドッグの毛色
フレンチブルドッグの犬種標準で認められている毛色は、フォーン(単色)、ブリンドル(縞目)、これらの色にわずかに白斑のあるもの、パイドが認められます。全体に白が多い時はパイドに分類されます。
パイドとは、白地にフォーン又はブリンドルのいわゆる「ぶち」がある色です。
フォーンの色調はレッドからライト・ブラウンとあります。
なお、白が極端に多いパイドの場合、遺伝病が出やすい傾向がありますので、繁殖に使うことは認められていません。
フレンチブルドッグの気を付けたい病気
フレンチブルドッグのような短頭種は呼吸器が短いため、体温調節がしにくい体型であることが知られています。
そのため、熱中症などになるリスクがほかの犬種よりもはるかに高くなります。
とくに暑い時期や、温暖地方では体温調節に気を配ってあげましょう。
また、軟口蓋過長症(なんこうがいかちょうしょう)といって、のどの上の肉が垂れ下がってきて気道を狭くしてしまうことがあります。健康な場合でもいびきやフガフガという呼吸音はしますが、頻繁にするようになったら、早めに病院に行きましょう。
短毛により皮膚への通気はいい一方で、皮膚に直接紫外線が届きやすく、虫刺されや接触アレルギーなども起こりやすいため、皮膚炎にかかりやすい傾向があります。夏の時期は無理な散歩は控え、皮膚の変化に注意しましょう。
フレンチブルドッグは目が大きいという特徴から、結膜炎や角膜炎が起こりやすく、遺伝性疾患により瞬膜が腫れて目頭から突出するチェリーアイなども見られます。日頃からよく注意して観察し、気になることがあれば早めに受診するようにしましょう。
フレンチブルドッグの価格相場
グループサイト、『みんなのブリーダー』における、フレンチブルドッグの直近3ヶ月間の子犬ご成約時の平均価格は約26万円、最高価格は120万円、最低価格は8万円です。
※一般的に子犬の価格は犬種スタンダードに近いかどうか、血統、顔、毛色、体の大きさ、月齢などの要因で変動します。
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