ブルドッグ Bulldog
ブルドッグは肉づきがよくがっしりしていますが、肥満であってはいけないとされています。足が短いため重心が低く安定感があり、広い肩幅と、大きな頭部を持ちます。
被毛はスムースで、耳は独特の形に立っており、口先は極めて短く、アンダーバイトです。
体高は35.6~38.1cm程度、体重は18~26kg程度とされています。
ブルドッグの性格
ブルドッグは、飼い主に対して愛情深い犬種です。
穏やかで優しい性格であり、知らない人に対してもフレンドリーに接します。
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ブルドッグの歴史
13世紀頃のイギリスで、牛を屠殺する時に、犬によって痛めつけられる姿を観て娯楽にしていた時代がありました。ブル(牛)・ベインディング(咬み付く)という見世物で、この時に使われていた犬がブルドッグの祖先と考えられています。17世紀ごろにその存在が認められ、18世紀には絵画の中にも登場しますが、この当時のブルドッグはまだ短足ではなく、余分な皮膚が余っていることもなく、口先こそ短いものの、特徴的なアンダーバイトでもありませんでした。
19世紀前半になると、ブル・ベインディングは庶民の娯楽にもなり、選択交配が進むことで、短足・余剰皮膚・アンダーバイトでより口先の短い、現在のブルドッグに近いスタイルに少しずつ変化していきました。
しかし、1835年になると、動物愛護の観点からブル・ベインディングは禁止されることになりました。お役御免となったブルドッグたちは、存在理由が失われて繁殖されなくなり、一時は絶滅の危機にあったほどでした。しかし一部の愛好家たちの手により、時代に合った犬へと大きく改良が進められることになりました。
肉体ばかりでなく、性格的にも闘いに向いた気質を選抜されてきたブルドッグたちから、闘争心や攻撃性を抜き去ることに成功すると、いかにも怖そうな外見に反して優しくなったブルドッグたちは、家庭犬として人気を得るようになりました。ユーモラスさを強調するためずんぐりして頭が大きい容姿の選択交配にも拍車がかかり、現在のブルドッグとほぼ同じ形になりました。
攻撃性を抜いても頑固で忠実な気質はそのまま残り、イギリスを象徴する国犬となって、フレンチ・ブルドッグやブルテリアなどの犬種作出にも使われるようになりました。
イギリスでは海軍のマスコットとして、アメリカではニューヨーク州のレスキューのシンボルマークに、勇気と不屈の精神を象徴するブルドッグが使われています。
わが国でソースのシンボルマークになったのは大正末期ですが、ソース発祥の地のイギリスでブルドッグが家庭犬として人気を博していたことから採用されたのだそうです。
ブルドッグの飼い方
ブルドッグは、飼い主と一緒の時間を過ごすことを好みます。
体重管理の必要がありますので、朝晩1日2回、各20分前後のゆっくりとした散歩をおこなうようにしましょう。
ただし、日本の高温多湿の夏は、ブルドッグにとって非常に厳しい季節になりますので、散歩は早朝や日の落ちた夕方以降など、涼しい時間にすませましょう。
被毛は密であるものの短毛であるため、手入れは毎日のブラッシングが基本です。毛の手入れよりは皮膚の手入れが重要で、シワの間に汚れがたまらないように、こまめにふき取ってあげましょう。
ブルドッグの毛色
毛色はブリンドル、レッド、フォーン、ファローの単色か、単色にブラックのマスクとマズル、ホワイトと各色のパイドがります。
単色は非常に少なく、多くは単色にホワイトの組み合わせです。
意外なようですが、ブラックは好ましくないとされています。
ブルドッグの気を付けたい病気
ブルドッグの病気で非常に起こりやすいものは、皮膚炎・チェリーアイ(瞬膜脱出)・呼吸器障害の3つで、多くのブルドッグが生涯のうちにこれらの病気にかかるといわれています。
チェリー・アイとは、犬の目頭にある瞬膜という膜が赤く腫れて目の外に脱出してしまった様子が、さくらんぼのような形状を示すことからつけられた病名です。
遺伝的な素因が強いものの、完全に無くしていくことは難しいとされていますので、発症してしまった場合には外科的措置を取ることが多いです。外科的処置の内容によっては、ドライアイのリスクが高くなってしまうため、国内外の獣医師によってさまざまな治療の工夫が模索されています。
呼吸器障害は、短頭種全体に見られる疾患で、鼻腔狹窄(びくうきょうさく)や軟口蓋過長(なんこうがいかちょう)などにより、気道が狭くなって呼吸困難になるということが多くみられます。いびきや呼吸音が大きくなってきたら、動物病院で診断してもらいましょう
皮膚炎は、シワの間に汚れがたまることで、雑菌が繁殖することによるものが多いです。日頃からこまめにふき取り、皮脂や水分がたまらないようにしてあげましょう。
ブルドッグに関する記事
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