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ダックスフンド


英語表記 Dachshund
原産国 ドイツ
サイズ 超小型犬小型犬中型犬
グループ 4G
体高 サイズにより異なる
体重 サイズにより異なる

ダックスフンドの特徴

スタンダードダックスフンドは特徴的な短足胴長の体型で、口先はやや長め、筋肉がよく発達した垂れ耳の犬です。
被毛は各サイズとも、スムース(短い)、ロング(柔らかく長い)、ワイアー(硬毛で長い)の3種類です。
原産国ドイツでは3サイズとしており、FCI国際畜犬連盟に登録されている犬種標準書でも同様です。
イギリス、アメリカはFCIに加盟しておらず、カニンヘンダックスフンドはミニチュアと同じ分類とされています。
日本のジャパンケネルクラブ(JKC)では原産国ドイツとFCIの犬種標準に準拠しています。

ダックスフンドの性格

スタンダードダックスフンドは明るく活発で、好奇心が強く、物怖じしない性格です。
負けず嫌いな面があり、他犬とは相性を選びます。小さいサイズほどこの傾向が強いようです。

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ダックスフンドの歴史

現在のダックスフンドの祖先にあたる犬は、15世紀頃のオーストリアやドイツの山岳地方に存在したと考えられています。最初期のダックスフンドは現在のスタンダードサイズよりやや大きく、スムースタイプのピンシェル(テリア種を指すドイツ語)が基礎犬に導入されていたと考えられています。
その後、ワイアーヘアのテリアが交配されたり、スパニエルが交配されたりと他犬種との交配の中で、ワイアーヘアやロングヘアーのダックスフンドが生まれることになったとされています。

原産国のドイツでは、スタンダードでもカニンヘンでもすべてのダックスフンドは、犬種成立から現代に至るまで猟犬であり、嗅覚ハウンドです。
アナグマ猟で働くダックスフンドは、アナグマの巣穴に入り込める個体が大切にされ、選択交配がされてきました。体長が体高の2倍近くになるという独特のプロポーションはここから生まれることになりました。
アナグマ狩りに使われる犬では、ほかにジャックラッセルテリアがあります。アナグマは見かけこそタヌキやアライグマのように愛嬌がありますが、性格は荒く、凶器となる長い爪を持っています。ダックスもジャックラッセルも凶暴なアナグマにひるまない、勇敢な性質とすばしこい体を持つことが求められてきました。
ヨーロッパでは古くから、アナグマやキツネ、ウサギなど、小さな巣穴に暮らす獣の猟を行ってきた歴史があり、小さくても勇敢な猟犬たちはそのために作られてきました。

ダックスフンドには3つのサイズと3パターンの被毛があります。
大きな方からダックスフンド(スタンダード)、ミニチュアダックスフンドカニンヘンダックスフンドとなります。サイズが小さくなったのは、その方が可愛いからという理由ではなく、獣の種類や大きさと巣穴の大きさが基準となっています。原産国ドイツのダックスフンド(テッケル)クラブでは、一番小さいカニンヘンが「猟に対して最も情熱的」とされているほどで、小さいから家庭犬向きということでもありません。
大きな声でよく吠える、気が強い、けんかっ早い、現役の猟犬としてのダックスフンドは、あえてこの面を残して繁殖されています。そんな困った性格を持っていてもなお、アメリカや日本ではこの10年ほどは常に登録数ベスト10に入り、非常に多くの数が家庭犬として愛され続けています。
サイズや毛色が異なる一頭一頭が個性的なダックスは、大変魅力のある犬種ですが、楽に飼える犬とは言えません。ダックスフンドは、犬に対する飼い主の真の愛情が試される犬種なのです。

ダックスフンドの飼い方

スタンダードダックスフンドは大変活動的で、特に若犬の頃はじっとしていません。スタンダードサイズなら少なくとも1日1時間以上、ミニチュア以下でも1日に合計で1時間程度の散歩をしてあげたいものです。
遊びも大好きで、短足の割に器用ですので、ボール遊びやひっぱりっこなどゲームも喜んで行います。
オフリードで散歩をすると、ネズミや子猫などを追って排水溝に入り込んでしまうことがあります。狭い場所に入り込んで出られなくなる事故が時々伝えられていますので、しっかりとリードをつけて散歩をしましょう。

家族に対しては愛情深く、子どもに対しても寄り添うように接します。しかし、家族以外の人間や他犬にはよそよそしく、相性によるところがあります。
猟犬の資質を色濃く残すダックスフンドは、子犬の頃から他犬や他人に接し社会性を育むことで、他犬や他人に対する過度の興奮が抑えやすくなり、飼いやすくなります。
しつけや訓練をしない猟犬は手が付けられなくなるものです。子犬の頃から一貫して、しつけを通してけじめのあるコミュニケーションをしましょう。

ダブルコートですので、被毛は抜けます。ワイヤーとロングヘアーは週に2回以上はブラッシングをしてあげましょう。スムースも抜け毛はありますが、ほかの2種類よりは手入れが楽でしょう。

ダックスフンドの毛色

スタンダードダックスフンドの毛色は被毛の種類によって異なります。

【スムース】
単色ではレッド、レディッシュ・イエロー、イエロー(クリーム)。バイカラー(2色)ではブラック&タン、ブラウン&タンまたはブラック&イエロー、ブラウン&イエローとなります。混色ではダップル(大理石模様)、タイガーブリンドル(縞目)、ブリンドル(縞目)となります。

【ワイヤー】
ワイルドボア、または枯葉色の単色、もしくはスムースと同じ色となります。

【ロング】
スムースと同色となります。

ダックスフンドの気を付けたい病気

短足胴長の体型に関わる疾患は、ダックスフンド全体に起こりやすい病気です。
椎間板ヘルニアの好発犬種であることはよく知られています。
発症を予防するために太らせないことは大切ですが、運動でしっかり筋肉をつけることも大切です。
重症化すると歩行困難になることがしばしばあります。基本的に大変活発な犬種ですので、歩くのを嫌がるそぶりを見せたら、よく注意して早期発見に努めましょう。

脚が短く地面に近いため、夏季は熱中症にかかりやすくなります。
散歩は朝晩の涼しい時を選んで、短く済ませましょう。

両親犬の毛色がダップルで子犬がダップルの場合(ダブルダップル)や、ブルーやパイボールドと呼ばれる珍しい色の場合、白い毛色の遺伝子が原因によるとされる疾患を持つ確率が高くなります。
特にダブルダップルやブルーでは進行性網膜萎縮(PRA)やてんかんを比較的起こしやすいとされていますので、注意が必要です。

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