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ビションフリーゼ


英語表記 Bichon Frise
原産国 フランス
サイズ 小型犬
グループ 9G
体高 30cm前後
体重 6kg前後

ビションフリーゼの特徴

ビション・フリーゼは体高よりも体長がやや長く、巻き毛のトップコートを持つダブルコートの小型犬です。
体高は30cm未満、体重は5~6kgが望ましいとされています。

ビションフリーゼの性格

ビション・フリーゼは陽気で活発、人にも犬にもフレンドリーで、荒っぽい面が少ない性格です。
賢く辛抱強い面もあり、子どもの相手もこなします。
人見知りが極めて少ないと言われているため、番犬などは向きません。

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ビションフリーゼの歴史

ビション・フリーゼはもともと、地中海沿岸にいたウォータースパニエルと白い小型犬のミックスではないかと推定されていますが、その成立時期ははっきりしていません。この掛け合わせは「バービション」という系統名で、ボロニーズ、ビション・ハバニーズ、ビション・マルチーズ、テネリフェ(のちにビション・フリーゼとなる)の4種類の犬が作出されました。地中海沿岸にいたテネリフェは、スペインの船乗りたちの手によってカナリア諸島のテネリフェ島に持ち込まれ、その名を与えられました。
外見もよく似ており近縁とされるボロニーズは11世紀ごろに存在したとされていますが、テネリフェについては14世紀頃、テネリフェ諸島からさらにイタリアに持ち込まれて、その存在を知られることになりました。この時のテネリフェは、ビション・フリーゼとほぼ同じ姿形で、同じ犬と推定されています。

イタリアに上陸したテネリフェはローマで貴婦人たちに愛され、16世紀になると今度はフランシス1世、アンリ3世らフランスの王室で愛されて人気が高まり、さらに小型化が進んで洗練された容姿を持つことになりました。
18世紀にはスペインの宮廷画家であった巨匠・ゴヤの作品にも描かれるなど上流階級で愛されていましたが、そのことが原因になったのか、フランス革命では貴族の犬とされて処分されるなど、不遇の時期を迎えました。
19世紀後半以降、第一次世界大戦の頃になると、王族貴族の手厚い保護がなくなったビション・フリーゼは様々な犬と交配をされることになり、純粋な血統の犬は絶滅寸前となってしまいました。
そこでフランスの繁殖家たちによって血統の復元が行われ、1933年になってようやくここで初めて「ビション・フリーゼ」という犬種名を与えられ、翌1934年にフランスのケネルクラブで公認されることになりました。

その後、アメリカにわたって1970年代にアメリカのケネルクラブに公認されました。アメリカではビション・フリーゼの毛並みを生かしたユニークで愛らしいカットスタイルが注目され、陽気で愛らしく人懐こい性格とあいまって、再び人気犬種の仲間入りを果たしました。
日本に入ってきたのもこの頃と言われていますが、日本では同じ白い小型犬として長年、マルチーズが圧倒的な人気を誇っているため、この犬種の愛好家が中心となって飼育されているようです。

ビションフリーゼの飼い方

ビション・フリーゼは小型犬としてはかなり体力があり、体もしっかりしています。日々、十分な散歩など、運動量を与えてあげましょう。
しかし毛量が多いため、暑い時期に長時間の散歩は避けた方が良いでしょう。

ビション・フリーゼの特徴的なカットは「パウダー・パフ」と呼ばれています。化粧や汗取りなどで粉を叩く時に使われる毛足の長い高級なパフをイメージしたものです。アメリカで考案されたこのカットにより、ビション・フリーゼ人気に火がついたと言われています。
同じ白い毛の犬でも、マルチーズやプードルはシングルコートで土台になる下毛(アンダー・コート)がないので、ビション・フリーゼのようにしっかりと毛を立たせることが難しいため、ふわふわのスタイルを作ることができないのです。
逆に、ビション・フリーゼもきちんと毛の手入れをしないでいると、べったりとボリュームのないスタイルになってしまって、マルチーズ風やプードル風になってしまいます。
少なくとも週に3回くらい、できれば毎日ブラッシングを行って、下毛にも空気を入れてあげましょう。
なお、パウダー・パフのスタイルは自然にできるものではなく、経験のあるトリミングのプロでなければ、作ることが難しいスタイルです。
少なくとも月に1度はトリミングに出さないと維持できませんので、こだわりのある方には毎月のトリミング費用が必要になるでしょう。

従順で明るい性格、賢く人懐こいため、しつけは難しくありません。

ビションフリーゼの毛色

ビション・フリーゼは純白に限ります。子犬の頃は、手足の先や耳の周りなどがわずかにフォーンやタンに色づくことがあります。
成犬になるとほとんどが解消しますが、目立つ場合はドッグショーなどでは認定されません。

ビションフリーゼの気を付けたい病気

純血種の小型犬としては、遺伝病が少ないことで知られているビション・フリーゼですが、なりやすい病気はいくつかあります。

尿石症はそのひとつで、ストラバイト、シュウ酸カルシウムと性質の異なる尿結石のいずれもかかりやすいとされています。尿結石により尿管が詰まって排尿ができなくなると、尿に含まれるアンモニアなどの毒素が体内に回り、食欲不振、元気がなくなり、最悪の場合は短い間に死に至ります。
おしっこが出ないことを決して軽く考えず、健康診断の際は尿検査を追加してもらうのが良いでしょう。

地中海のカラッとした土地に生まれたビション・フリーゼにとって、日本の高温多湿の夏は厳しいものです。
ダブルコートですので、特に夏は湿気がたまりやすく、皮膚病の原因となることがあります。
ブラッシングをおこたらず、こまめに手入れをして抜け毛をとってあげましょう。

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