アメリカンピットブルテリアの特徴
アメリカンピットブルテリアは筋骨隆々とした体格で、体長が体高よりやや長い、比較的大きめの中型犬です。
丸い大きな頭部、両目は離れていて鼻は短く、開口部は大きくしっかりしたあごを持っています。
耳は半立ち耳、しっぽは中ぐらいの長さで垂れていますが、断尾・断耳されることもあるようです。
アメリカンピットブルテリアの性格
アメリカンピットブルテリアは非常に服従心が強く、明るく無邪気で、飼い主には愛情深い犬です。
警戒心は強いもののむやみに人を襲うようなことはありませんので、意外と番犬には向きません。
他犬に対しては相性を選びます。小動物だけでなく時に大きな相手に対しても攻撃的になることがあるため、注意が必要です。
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アメリカンピットブルテリアの歴史
「ピットブル」の呼び名で知られているアメリカンピットブルテリアは、ブルドッグの血を引く闘犬として作られた犬種でした。
外見の大変よく似たスタッフォードシャーブルテリアやブルドッグを基礎に作られてきたものですが、闘犬として強い犬を作るための交配は繁殖者にとって門外不出の秘密であり、交配相手の詳細はよくわからない点が多くあります。また、基礎となったスタッフォードシャーブルテリアももともとは闘犬で、負けん気の強さをテリアから、がっちりした体格をブルドッグから受け継ぐように作られた犬種です。
18世紀までは闘犬よりも、犬より大きな雄牛を襲わせる「ブル・ベイティング」という見世物が流行していましたが、イギリスはじめヨーロッパ各国で動物愛護法が制定されると、ブル・ベイティングは禁止されました。犬同士を闘わせる闘犬がこれに代わって流行しましたが、闘犬も禁止されていたため、不法に行われていたのです。
この時代、スタッフォードシャーブルテリアはアメリカにも輸出され、改良された犬種がアメリカンピットブルテリアになりました。
食肉のための牧畜を行う家で、とりわけ重宝されていたのがピットブルでした。時に狼やクマなどに襲われる家畜を守るために大型動物に立ち向かい、屠殺時には牛や豚を抑えつけるための作業犬として、ピットブルたちの強い力と勇敢な心が必要でした。飼い主が命令を出せば、どんなに興奮して大動物を抑え込んでいてもすぐに咬んでいる口を離すことが求められていたため、しつけや訓練をきちんとされて飼育されていたのがピットブルだったのです。
勇敢で力持ちの使役犬として愛され、家庭で精神的な安定とやすらぎを与えられて飼われていたピットブルでしたが、20世紀に入るとこの気質を悪用されるようになりました。
不法に闘犬や犯罪を行う人物は、護衛のために、凶暴な面がある犬を好んで身の回りに置きたがり、わざわざ気の荒い個体のピットブルを選んで所有するようになりました。そのため、凶悪で抑えが利かない犬というイメージが広く伝わることになりました。
こうして、生来の資質により人間に致命傷を与える危険があること、犯罪を助長する可能性が高いことから、21世紀の現代では、イギリスをはじめヨーロッパの多くの国、アメリカでも50以上の州や市でアメリカンピットブルテリアの所有や飼育は禁じられることとなりました。
日本では闘犬は全面的な禁止とされておらず、いくつかの行政が独自の規制を行っています。国内では古くから土佐犬などを使って闘犬が行われており、アメリカンピットブルテリアが用いられることもあるようです。不幸なことに、管理不足の闘犬により引き起こされる重大な咬傷事故は後を絶たず、死亡事故も毎年報告されています。このような状況において、闘犬種を飼育する人たちには犬の飼育と管理について、安全に対するより高い意識と責任感が求められています。
アメリカンピットブルテリアの飼い方
アメリカンピットブルテリアのように強い気質を持つ犬を制御できるように育てるためには、子犬の頃から社会性を与え、時には厳しく訓練やしつけを行いながら、どんな時でも命令に従うという信頼関係を築く必要があります。
しかし、どの犬種にも言えることですが、きちんと訓練され社会性を与えられ育ったはずの犬でも、飼い主が気づかないわずかなきっかけで興奮し、普段の様子からは想像できないような攻撃性を見せることがあります。ピットブルは闘犬として作られていた犬であり、ほかの犬種よりも攻撃性が強いことが多いです。
体力もあり、咬む力はとりわけ強く、事故が起きた時は相手に対して重大な結果を招きがちであることを前提に、家族に迎えるかどうか検討して下さい。
運動量は多く、若犬時代までは朝晩それぞれ1~2時間以上の散歩や運動が必要です。運動不足は欲求不満のストレスをおこし、ちょっとした刺激でトラブルを起こしやすくなってしまいます。
成犬をドッグランに連れて行くのはやや危険な面があります。オス同士の取っ組み合いの遊びで、本気になってしまい重大な結果を招くことがあるのです。
ただし、子犬で体力のないうちは、むしろほかの犬と十分に触れ合って社会性を育てることが必要です。
運動量を確保するためには、自分の犬や相手になる犬の状態をよく確認して判断する必要があります。
短毛で被毛の手入れは楽です。定期的にブラッシングを行ってあげましょう。
アメリカンピットブルテリアの毛色
アメリカンピットブルテリアは白、黒、ブリンドルなどあらゆる毛色が存在します。
アメリカンピットブルテリアの気を付けたい病気
アメリカンピットブルテリアはスタッフォードシャーブルテリアを基礎にした犬であるため、疾患の傾向を引き継いでいます。ピットブルは不法に無理な繁殖が行われていたこともあり、疾患の傾向も強く出る場合があるようです。
ブルドックの血を引く犬種でよくあるのが眼病で、緑内障、白内障、チェリーアイなどがみられることがあります。目の状態を日頃からよく注意してあげましょう。
そのほか、皮膚病、心臓病、腫瘍などができやすいとされています。
なお、闘犬種は痛みに鈍く我慢強い性格を選択繁殖されてきましたので、病気の発見が遅れることがあります。健康状態には日頃よりよく注意してあげたいものです。
アメリカンピットブルテリアの里親募集
現在、アメリカンピットブルテリアの里親募集はありません。
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> 犬の里親募集情報を見るアメリカンピットブルテリアに関する記事
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アメリカンピットブルテリアに関する写真・画像
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