セントバーナードの特徴
セントバーナードは垂れ耳で、少なくとも50kg以上の大きな体格で、がっしりした骨格と筋肉を厚いダブルコートが覆っています。
標準の体高はオス70~90cm、メス65~80cmで体高が体長より長く、体重は時に100kgを越えることがあります。
セントバーナードの性格
セントバーナードは温和でおっとりとしていて、辛抱強く優しい性格です。
自分で考える力があり、責任感が強く与えられた役割を果たそうとし、時に頑固です。
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セントバーナードの歴史
セントバーナードの犬種名は、彼らを育んだ聖ベルナール(Saint Bernard)僧院を英語読みしたものです。
聖ベルナール僧院はイタリアとスイスの国境近くにあるアルプスの山中にあった僧院です。グラン・サン・ベルナール峠という名のこの道は、古くから重要な交通路として利用されていましたが、冬は大変厳しく、20mを越える積雪に気温はマイナス30℃にもなる地域です。冬になれば到底、馬を使うことなどできず、急ぎの旅人は徒歩で山越えをするしかありませんでした。
この厳しい土地で、遭難者を救助していたのがセントバーナードであったと伝えられています。
セントバーナードの先祖犬は、ローマ帝国(現在のイタリア)が連れていた軍用犬のモロシア犬とされています。
モロシア犬がこの地に入ったのは紀元2世紀頃と推定されていますが、当初は番犬として飼われていたようです。
数少ない山中の農家などに飼育され使役犬として働いていましたが、17世紀に入って、深い雪中でもひるまずに進む体力や勇気、軍用犬として身に着けた探索能力が認められ、改良が進むことになります。この頃、聖ベルナ―ル僧院へ寄贈された犬たちが、現在のセントバーナードの基礎となりました。
聖ベルナール僧院は遭難者の救護所の役割も果たしていたため、セントバーナードは救護犬の仕事を与えられ、20世紀までに2000人以上の遭難者を救護してきたと伝えられています。
セントバーナードが海を渡ってイギリスに入ったのは19世紀始めごろのことでした。実はこの頃、セントバーナードは絶滅の危機を迎えていました。長い間、狭いエリアの限られた個体で近親繁殖を繰り返していたことから、重い遺伝性疾患で長く生きられない犬が続いたのです。そこで、ニューファンドランドとかけあわせることによって、存続することができました。
そして19世紀半ばころ、当時イギリスで活躍していた画家ランドシーアの手によって、遭難者を救助する2頭のセントバーナードの絵が描かれ、この犬種の知名度と人気が高まることになります。ちなみに、海の救助犬として知られるニューファンドランドのうち白黒のものをランドシーアと呼びますが、これは画家ランドシーアの名を冠して与えられた名前です。
生涯に40人もの人間を救助した実在の名犬バリーの物語は各国で語り継がれ、その剥製はベルンの博物館に今も展示されています。20世紀には映画「ベートーベン」の主役犬になったり、日本でも知られているアニメ作品に登場したりと、たびたび話題の犬種となりましたが、その大きさのために多くの家庭に迎えられるという状況にまでは至っていません。
セントバーナードの飼い方
セントバーナードは寒い国の犬で、暑さには弱いため、高温多湿の日本では室温管理のできる場所での飼育が勧められます。
大変大きな犬ですので、前提として家屋の広さを検討しなくてはいけません。
しかしながら性格は大変良く、訓練性能も優れており、物分かりの良さがあるため、条件さえ整えば生活を共にしやすい犬種でもあります。
短毛・長毛と2種類がいますが、いずれもダブルコートで下毛は厚いため、週に3日以上、できれば毎日ブラッシングをして、湿気ないように空気を含ませてあげましょう。
大きな犬ですので運動不足になりますとたちまち太って、関節に負担をかけてしまいます。
若犬の頃から散歩は1日1時間以上しっかりと歩いて、強い体を作ってあげたいものです。
セントバーナードの毛色
セントバーナードはホワイトの地色にレッドブラウンの斑またはブランケット(胴体を覆うような大きな色)がある。
レッドブラウンに少しのブリンドルが入ったものや、イエロー寄りのブラウンなども認められます。
セントバーナードの気を付けたい病気
犬種作出の歴史からも遺伝性疾患の多いセントバーナードですが、股関節形成不全の素因のある個体が大変多いことでも知られています。
若犬の頃から成犬になるまでの短い時間の間に起こる体重の増加に、股関節など骨格が耐えられないと、歩行が難しくなるなど重症化しやすくなります。
セントバーナードは、大きな荷物を引いたり、救護する人間を引いたりしながら移動することを求められてきた犬種です。重いものを引きずることで足腰が強くなり、ついた筋肉が股関節をサポートし、健全な肉体を維持することになったという歴史もあります。
体重の軽い子犬~若犬時代は特に、しっかりと運動をさせることが予防につながります。
もちろん、発症してしまった場合、運動は止められます。
セントバーナードは短頭種ではありませんが、短頭種に比較的多い軟口蓋過長(なんこうがいかちょう)や気管狭窄(きかんきょうさく)が起こりやすい傾向があります。呼吸の荒さが目立つ場合、すぐに息切れして休んでしまう場合などは、動物病院に受診してみるのが良いでしょう。
セントバーナードの価格相場
グループサイト、『みんなのブリーダー』における、セントバーナードの直近3ヶ月間の子犬ご成約時の平均価格は約35万円、最高価格は35万円、最低価格は35万円です。
※一般的に子犬の価格は犬種スタンダードに近いかどうか、血統、顔、毛色、体の大きさ、月齢などの要因で変動します。
セントバーナードの里親募集
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セントバーナードへのおすすめ商品
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