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バセットハウンド


英語表記 Basset Hound
原産国 フランス
サイズ 中型犬
グループ 6G
体高 33cm~38cm
体重 20kg前後

バセットハウンドの特徴

バセットハウンドは短毛で、顔や全身に垂れ下がった皮膚を持つ、垂れ耳で短足胴長の中型犬です。
ゆっくりとした歩様で、優れた嗅覚を使って地面についた匂いをかぎとり、獲物を追うセント・ハウンド犬です。
標準的な体高は33~38cmとされていますが、体重は20kg前後と重く、体の大きさに比べて骨量が多いしっかりした体を持っています。

バセットハウンドの性格

バセットハウンドはのんびりとして穏やか、猟犬なのに争いを好まない、辛抱強い優しい犬ですが、マイペースで頑固な面があります。
子どもの相手も上手で、他犬とも仲良くできます。家族としてはほかの動物ともフレンドリーに接しますが、ウサギ狩りの猟犬であるため、よその家のウサギやフェレットなどに対しては注意が必要です。

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バセットハウンドの歴史

バセットハウンドはフランス原産の嗅覚ハウンド犬で、16世紀頃から存在したことが記録されています。
ベルギーの寺院で飼育、繁殖されていたセント・ヒューバード犬の子孫が、後にバセットハウンドの基礎犬となったと考えられていますが、その基礎犬が短足胴長になったのは選択繁殖の結果なのか、突然変異でそうなったのか、それはいつ頃のことなのか等、詳しいことはよくわかっていません。
セント・ヒューバード犬を基礎に作られた犬種はいくつかあり、多くの猟犬たちの基礎になったブラッド・ハウンドもそのひとつです。19世紀初め頃にはバセットハウンドにもブラッド・ハウンドが交配されましたが、2つの犬種には類似点が多くあります。

18世紀後半から19世紀になると、それまで貴族のスポーツだった猟が庶民のあいだでも行われるようになりました。
馬に乗って従者と多数の犬を引き連れて優雅に狩りを楽しむ貴族と違って、庶民の猟は生活のためであり、足を使って歩いて山野へ入り、同じスピードで歩く猟犬を求めました。
バセットハウンドはそんな猟にマッチした犬として歓迎されました。
逃げた獲物が残した匂いを鼻でかぎ取りながら、猟師である飼い主と同じスピードで歩き、獲物の居場所に近づくと早足になって追及します。見つけた獲物にはむやみに襲い掛からずに油断させて、猟師が到着するまでその場に留めるというスタイルの、ウサギ狩りの良きパートナーでした。

1870年代頃になると、バセットハウンドはイギリスに持ち込まれるようになり、イギリスの繁殖家の手によって洗練されて、1882年にはイギリスケンネルクラブに犬種登録されました。
アメリカには1880年代後半頃から輸出され、じわじわと人気が上昇し、映画やテレビドラマ、CMやバラエティに出演し、漫画やアニメなどのキャラクターにと、たびたび使われるようになりました。中でも、靴メーカーの商標となったジェイソンという名前のオスは、アメリカのみならず世界中で最も有名なバセットハウンドとなりました。

バセットハウンドの飼い方

バセットハウンドは猟犬ではありますが、スポーティに脚力を使うタイプではないため、多くの運動量は必要ありません。
1日1時間程度の散歩で十分です。
しかし、胴長の体型によりヘルニアになりやすい傾向があるため、体つくりをする若犬の時期はしっかりと運動をして、筋肉をつけておきましょう。

賢く温厚ですのでしつけはむずかしくありませんが、自分が気に入ったことや熱中している場面では、飼い主の言うことを無視しても自分の世界に入り込むことがあります。しつけは根気よく行いましょう。
吠え声は大きいため、集合住宅での飼育には近隣に対して配慮が必要なことがあります。

短毛で被毛の手入れは楽です。定期的なブラッシングをしてあげましょう。
顔や体の大きなしわには汚れがたまりやすくなります。しわのあいだの汚れはきれいな布でこまめに拭き取ってあげましょう。

バセットハウンドの毛色

バセットハウンドはブラック&ホワイト&タンのトライカラー、ブラウン&ホワイト、レッド&ホワイトやレモン&ホワイトのバイカラーがよく知られています。レバーやチョコレートなど、そのほかの毛色とホワイトの組み合わせもあります。

バセットハウンドの気を付けたい病気

バセットハウンドは遺伝性疾患の種類が比較的多い犬種で、体型に起因する関節の病気や、眼病が多くあります。また、遺伝病ではありませんが、皮膚疾患の起こりやすい犬種とされています。
体型に起因するものとしては椎間板ヘルニアがあり、ダックスフンドと並んで起こりやすい犬種とされています。この病気は中高齢以上で発症することが多く、若い頃にしっかりと運動をして筋肉をつけ、中高齢以上では太らないように注意することが大切です。

眼病では緑内障、チェリーアイ(瞬膜脱出)、瞼腱外反症などが起きやすく、皮膚病では膿皮症、真菌症、脂漏性皮膚炎、外耳炎など、また、喉が狭くなって呼吸困難になる気管虚脱や、オスではシスチン尿石症の好発犬種とされています。

バセットハウンド特有の病気として、バセットハウンド血小板障害という血液の病気があります。この病気は劣性遺伝で、発症すると傷口や粘膜からの血液が止まらなくなります。
避妊去勢などの出血を伴う手術を予定している場合や、ケガからの出血が止まらない場合には、予め検査をしておくのが安全でしょう。万が一発症してしまったときには、輸血で対応することになります。

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