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スコティッシュテリア


英語表記 Scottish Terrier
原産国 スコットランド(イギリス)
サイズ 小型犬
グループ 3G
体高 26cm~28cm
体重 9kg~10kg

スコティッシュテリアの特徴

スコティッシュテリアは短足で頭が大きく、骨太でがっちりした体格に、ほどよい長さのしっぽがあります。
立ち耳で、口先は長くともとがってはいません。

スコティッシュテリアの性格

スコティッシュテリアは活発で元気、負けん気が強く、プライドが高く、頑固で勇敢な、典型的なテリア気質です。
人間に対しては基本的に友好的で、いきなりケンカを売ることはあまりありませんが、相手が犬であれば負けん気の強さを発揮して、出会いがしらに吠えかかることもあります。

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スコティッシュテリアの歴史

「スコッティ」の愛称で知られるスコティッシュテリアは、その名の示す通り、イギリス・スコットランド原産のテリアです。
15世紀頃のスコットランドの歴史書に、スコッティらしい犬が記述されていたとも言われていますが、この犬がスコッティであったという確証はありません。
いずれにしても、スコットランド土着のテリアのひとつと考えられていますが、ドッグショーにデビューした1860年頃は、この地方にいたスカイテリアやダンディ・ディモントテリアなどとひとまとめにされ「スコティッシュテリア(スコットランド地方のテリア)」と呼ばれていました。

このようにまとめて扱われることに不快感を抱いた各犬種のオーナーたちは、犬種の確立と分類を進めるとともに、どの犬が「スコティッシュテリア」と呼ばれるにふさわしいのかを決めようと議論になりました。
話し合いには、畜産関係の研究者らもまきこんで、最終的にこの名前を与えられたのが現在のスコティッシュテリアの直系の先祖たちだったのです。
彼らをベースにスコッティたちは改良され、1880年には最初の犬種標準(スタンダード)が決められました。
さらにその標準をもとに、スコットランドのみならずイングランドでも引き続き改良が進められ、50年後の1930年頃に存在し評価の高かった4頭のスコッティを基準に、スタンダードが改定されました。
こうして、長い長い話し合いと改良のための時を経て、原産国イギリスのケネルクラブに登録されたのは、実に1934年になってからでした。

原産国イギリスでこうした話し合いと選択繁殖が続けられている中、1883年頃にアメリカに輸入されたスコティッシュテリアは、アメリカの愛好家たちの手で繁殖が行われました。
第二次大戦後は、フランクリン・ルーズベルト大統領の愛犬として、以降、セオドア・ルーズベルト、アイゼンハウアー、ロナルド・レーガン、ジョージ・ブッシュなどアメリカ大統領のペットとしても有名になり、アメリカでも人気犬種の仲間入りを果たしました。
日本にも戦前に輸入されており、上流階級を中心に飼育されていたようです。
また、芥川龍之介の小説にも出てくる有名なスコッチウィスキー「Black & White」のラベルに描かれている黒い犬はスコッティ、白い方はウェストハイランド・ホワイトテリアであることも知られています。いずれもスコットランドを代表する犬種です。

スコティッシュテリアの飼い方

スコティッシュテリアは小型犬ですが体力があり、活発ですので、散歩などの運動は十分に行いたいものです。
1日30分~1時間程度の散歩に、庭や広場などでゲームやボール遊びなどを行うことができれば最適です。
けんかっ早い面があるので、ほかの犬がいるドッグランでは、目を離さないようにしましょう。

スコティッシュテリアは気位が高く頑固な面があるため、年齢が上がるほどしつけは困難になります。子犬の頃から家庭内のしつけは十分に教えておくこと、アウトドアでのレジャーに連れ出したい場合は制止や呼び寄せ等基本的な訓練を入れておくことで、スコッティとの楽しい休日が過ごせるでしょう。
家族に対しては大変愛情深い犬ですが、プライドが高いため、子どもなどにしつこくかまわれると怒って反撃することがあります。

スコティッシュテリアの毛質はダブルコートですが、それほど厚くはありません。
しかしオーバーコートがワイヤーなので、絡みやすいため、週に数回はコーミングまたはブラッシングをしましょう。

スコティッシュテリアの毛色

スコティッシュテリアはブラック、ウィートン(淡い小麦色)、ブリンドルとあり、色調は問いません。

スコティッシュテリアの気を付けたい病気

スコティッシュテリアは、尿石症、特にシスチン尿症による尿石症の好発犬種とされています。ストラバイト尿石と異なり、シスチン尿石は食事や薬で溶解させることができません。また、尿管に尿石が詰まると体内に毒素が回り、生命の危険があります。オスがなりやすいとされていますので、健康診断の際は尿検査も追加するなど、尿量についてはよく注意しておくようにしましょう

膀胱における移行性上皮癌ほか、悪性腫瘍の起きやすい犬種としても知られています。
肥満細胞腫、リンパ肉腫が起こりやすいとされています。
目で見ることができるできものに気づいたら、早めに動物病院を受診しましょう。

スコッティは遺伝性疾患であるフォン・ビルブランド病が起こりやすい犬種です。
日本語での別名を偽血友病とも呼ばれ、出血が止まらなくなる病気です。
スコッティの場合は止血因子であるフォン・ビルブランド因子の質的な異常で引き起こされるパターンが多く、根本的な治療はありませんので、対症療法となります。
子犬の歯の生え変わり時期などに、出血の様子を確認して、なかなか血が止まらないようであれば動物病院に相談しましょう。この病気は遺伝病で、その素因があるかどうかは検査で調べることができます。
病気やけがの際の手術の可否にもかかわってきますので、よく気を付けてあげましょう。

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