サルーキの特徴
サルーキの外見の特徴は、体高より体長がやや長く、すらりとした首に口先の長い小さな頭蓋骨、垂れ耳の大型犬です。
無駄のない骨格と引き締まったしなやかな筋肉を持ち、足は細く長く、優雅な歩様を見せます。
被毛はスムースとフェザードの2タイプです。フェザードは耳やしっぽなどに飾り毛があり、スムースにはそれがありません。
標準とされる体高は58~71cm、メスは少し小さいこととなっています。
サルーキの性格
サルーキは穏やかで落ち着いており友好的ですが、人にも他犬にもこびることはあまりなく、まさに高貴とされる雰囲気そのものです。
繊細で感受性が強く、やや頑固な面があります。
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サルーキの歴史
現存するすべての飼育犬種の中で最も古い犬がサルーキです。
紀元前6000年以上前の遺跡からはサルーキの特徴そのままの犬の彫刻が見つかり、紀元前2100年頃の古代エジプトのファラオの墓からはサルーキそのもののミイラが発掘されています。
サルーキはエジプト王家の犬だったので、王族と一緒に埋葬されたのです。犬は不浄の動物とされる中東諸国でも、アラーの神から遣わされた特別な犬として、サルーキは常に人と同じ場所で眠ることを許されていました。
サルーキはアラビアの遊牧民とともに狩りをしながら旅をして、各地で子孫を残しました。
アメリカの研究によるDNA分析でサルーキは狼に最も近い犬と発表されたのは2004年のことですが、その後の別の研究では、サルーキと遺伝的に共通点を持つ古い犬種が中東、ヨーロッパ、アフリカを中心に多く存在しているとされています。
サルーキと交雑し独自の発展を遂げた犬たちもいれば、その地域の暮らしに適応しながら、同じ犬種と交配されて純血として生き続けてきたサルーキもいました。それは数千年の長い時間をかけて進んできたことで、サルーキは同じ犬種の中に地域的特色のあるバリエーションを持つことになりました。
アラーに遣わされた犬として中東諸国で大切に飼育されてきたサルーキは12世紀頃にヨーロッパに渡りました。16世紀初頭には、ドイツのハインリッヒ4世の肖像画で、足元にサルーキと思われる犬の姿が描かれています。
イギリスに渡ったのは1840年とされていますが、実はこの最初の犬はサルーキではなく、近年別の犬種となった近縁のスルーギではないかという説もあるようです。
1923年には最初の犬種標準書(スタンダード)が作られ、イギリスケネルクラブに登録され、1929年にはアメリカンケネルクラブにも登録されることとなりました。
砂漠の鹿・ガゼルを狩るための猟犬、またサイト(視覚)ハウンドとして遊牧民族と暮らしてきたサルーキは、大変足が速いことで知られており、別名をガゼル・ハウンド、またはペルシアン・グレーハウンドと呼ばれています。
ドッグレースに使われるグレーハウンドよりもさらに足が速いとされるサルーキは、時速70km以上のスピードで走ることができるとされています。
サルーキの飼い方
サルーキは走ることが大好きで、室内にいる時の落ち着きと異なり、外に出ると様子が一変する個体も少なくありません。
できれば1日2回、各1時間以上の散歩に連れ出してあげたいものです。
アメリカの獣医師団体から「必ずリードをつけて散歩をするべき」犬種としてサルーキがあげられているくらい、逸走の危険がある犬種です。サイトハウンドですので、遠くに見える小動物に反応して、わずかな時間に思いがけず遠くまで走り去ってしまいます。オフリードで運動をさせる時は、ドッグランを利用しましょう。
足の速いサルーキを呼び寄せるためには、十分に訓練をしなくてはいけません。
しかし、精神的に繊細な面があるため、無理強いや、力を使ってしつけをすれば、信頼関係を作ることが難しくなってしまいます。
訓練性能が悪いわけではなく、飼い主をよく見ていますので、優しく根気よく接することが必要です。
無駄吠えは少ない犬種とされていますが、留守番をさせられた時など、遠吠えをすることがあります。
サルーキは体脂肪が少なく、放熱のために効率の良い体をしているため、冬は寒がる傾向があります。
寒冷地や寒い季節は散歩の時間に注意し、厳寒期は衣類の着用も検討しましょう。
サルーキはシングルコートですが長毛でサイズも大きいため、抜け毛はあります。
また、毛質が細く絡みやすいので、ブラッシングやコーミングを週に1~2回は行いましょう。
サルーキの毛色
サルーキはあらゆる色が認められています。例として、ホワイト、クリーム、フォーン(淡黄色)、ゴールド、レッド(赤茶)、トライカラー(ホワイト、ブラック、タン)、ブラック&タン、があり、その中間色も認められますが、ブリンドルは好ましくないとされています。
サルーキの気を付けたい病気
サルーキは歴史的ともいえるほど長い時間をかけて育種されてきた犬種だけに、目立つ遺伝病は比較的少ない犬種です。
サルーキは、その繊細な性質が病気の原因となる場合があります。
留守番、来客の増加などの環境の変化や、運動・睡眠不足、フードが変わったことなどで消化不良から嘔吐や下痢を起こしたり食欲不振になったりすることがあります。
このようなストレスは消化器だけでなくホルモンに影響し、皮膚疾患の原因になったりすることがあります。
予防としては、子犬の頃からいろいろな経験をさせて、変化に強い犬に育ててあげたいものです。
また、手足が大変細いため、筋肉のついていない若犬の頃や老犬では、骨折のリスクが高くなります。
跳躍力がありますので、高い所からむやみに飛び降りさせないように、また走らせる時は足場や障害物に十分注意して、目を離さないようにしてあげましょう。
サルーキの里親募集
現在、サルーキの里親募集はありません。
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> 犬の里親募集情報を見るサルーキに関する記事
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